神楽座エレキカンパニイ Memoオタクのサイト

取り敢えずメモって置きます。電気回路/電子回路/電源技術メモ、何かに出会った時のメモ。仕事の事とか、 映画とかアニメとか音楽のこととか。いろいろ趣味で共有できたら嬉しいです。

アーティセンというブランドの電源を使ってみた。iMP4シリーズ

ACDCスイッチング電源 センシングって?

センシング端子のある電源がある。この機能は電源の出力電圧を正確な電圧値で負荷へ供給するためにある。 内部的には電源が実際に出力している電圧値を電源内部へ戻して設定した正しい電圧値に合わせるためのいわゆるフィードバック機能だ。

このセンシング端子、機能の無い電源もある。これはオープンループと言って内部的に出力電源を合わせる機能が入っているらしい。

センシング機能は電源と負荷の間が5mとか、かなり離れている使い方をする際に威力を発揮する。

その場合はセンシング機能の前に電源から電力を供給する為の線材によって電圧降下に注意しなければならない。 また、電圧降下を考慮するとき線材の長さからくる抵抗値を確認する。その結果、少し高めの電圧に設定する訳だが、このとき注意しなければいけないのが電源の過電圧保護(以降OCPという)機能だ。このOCPは電源のデータシートなど技術資料に載っているので、それも確認する。この機能が効かない程度まで電圧値を上げて使うことになる。

計算例: 5mと長いので適切な太さ、抵抗値の線材を使用するために以下、考え方と算出方法を書く。

5V側、5m長の参考例を以下に示す。 AWG#10は負荷側の5Vに達成させるには、線材の抵抗による電圧降下にて電源出力は7.14VとなりOVP(過電圧保護)が効いて出力を停止します。以下、算出方法。 AWG#5は電源側出力は5.67Vで可動範囲だ。

電源出力Vout=Vout + (線材長さ(m)2(往復分) 線材抵抗値*電流値)

AWG10(3.2mV/A) Vo_psu= 5V + { (5m2)3.2mV/A*66.4A} = 7.12V

アドバンスドエナジー社が最近買収したアーティセンという電源を使った場合。 OVP: in case of 5Vo: 6.1~6.7V:OVP(過電圧保護電圧範囲):テクニカルレファレンスノート(TRN)参照・ https://jp.artesyn.com/power-supplies/product-docs/518/imp4

以上のことからAWG#10はNGと分かる。次にもっと太いAWG5番で計算してみる。

If use AWG5 (1mV/A) Vo_psu= 5V + { (5m2)1mV/A*66.4A} = 5.67V これならOKだ。

そして、センシングの話に戻る。 センシング端子は一般的にはローインピーダンスの入出力(+からー)。この端子に負荷の電源電圧が印可されるところに接続する。センシングの弱点はノイズだ。なので、コイル(インダクタ)や、スイッチングデバイスのそばには引かないことが重要。ノイズさえ避けれれば負荷には供給したい電圧値が現れるという訳だ。

お試しあれ~。